ビオンの精神分析 中期 対象関係論を学ぶ第7回
ビオンの精神分析理論中期・・・クラインからの飛翔
クラインの分析を受けたビオン
中期のビオンは、クラインができなかったことを展開している。
特に精神分析的な体験を科学的公式に納めることを試みている。
K-rink
リンクとは面接中の対象との間での情緒の質を表す。
その情緒を内的に取り扱えるようにする。
つまり「知ること」ができるようになる。
Knowing が
つまり
Kである。
知ること、愛すること、憎むこと。
K, L, H
-K, -L, -H
精神分析的な心理面接は知ることを目指して行われるが、
いつの間にかそこで行われることは
別の情緒へと変わっていくことがある。
(必ずと言っていいほど、ある。)
自分の心の中で何が起きているのかを知っていこうとしているはず。
しかし、いつのまにか、自分の心は、セラピストが自分に愛情を感じているかどうか、
そのことで一杯になることがある。
これはKがLへと変形されたといえる。
また、知ろうとしているはずなのだが、
いつの間にか何も考えず、漫然と面接の時間をかさねていくこと
停滞の中で無思考に陥っていることがある。
-K への変形である。
数式や記号に置き換えることで、
まじりけのない形で人の心の質を
語ろうとしているように思う。
ある数学者いわく
「数式はすべての言葉を超える言語だ」